うきわ ー友達以上、不倫未満ー
『うきわ ー友達以上、不倫未満ー』は、夫の浮気を知ってしまった主人公・麻衣子と、隣人で夫の上司でもある二葉が、偶然にも同じ境遇に立たされながら、ベランダの仕切り越しに少しずつ心を通わせていく物語です。野村宗弘が描くこの作品は、タイトルにある「うきわ」のように、ふわふわとした浮遊感を持ちながらも、ピュアで切ない恋心が丁寧に紡がれています。
おすすめポイントとしては、まずその絶妙な空気感です。麻衣子と二葉の関係性は、同じマンションに住む隣人であり、お互いに浮気された配偶者という共通点を持つことで、特別な絆を感じさせます。彼らの間に流れる微妙な距離感と、ゆっくりと近づいていく過程が、読者の心を引き込みます。
また、既婚者である二人が織り成すラブストーリーは、切なさと共にどこか心地よさを感じさせます。浮気というテーマを扱いながらも、二人の関係は清らかで純粋なものであり、そのギリギリのバランスが見事に描かれています。全3巻で完結するため、短期間で一気に読み進められるのも魅力の一つです。続編として『うきわ、と風鈴。 -友達以上、不倫未満-』もあり、さらに深く物語に浸ることができます。
にぶんのいち夫婦 (黒沢明世,夏川ゆきの)
漫画「にぶんのいち夫婦」は、結婚2年目の主人公・文が、夫・和真の浮気を疑い始めるところから物語が展開します。文が夫のスマホに届いた意味深なメッセージを見てしまい、次第に和真の帰りが遅くなることで、彼女の心に疑念が生じます。夫を問いただすべきか、自分の心にしまっておくべきかという葛藤がリアルに描かれています。
本作のおすすめポイントは、文の心の葛藤が非常にリアルに描かれている点です。疑い始めるとキリがなくなる「沼感」が読者に強く伝わり、切なくも苦しい気持ちに共感することができます。また、文の友人たちや同僚・樋口も巻き込んで、思わぬ方向に展開していくストーリーも見どころです。和真が本当に浮気しているのか、夫婦の仲はどうなってしまうのかというサスペンス要素が、読者を最後まで引き込む要因となっています。
さらに、2021年にテレビドラマ化もされており、原作の魅力がさらに広がりました。日常の中に潜む不安や疑念を描いたこの作品は、夫婦関係や信頼について考えさせられる一作です。
蒼の不倫 (佐野タカシ)
『蒼の不倫』は、佐野タカシによる禁断の官能ラブ・ストーリーです。中堅食品メーカーの営業部に勤める主人公・天城越佑馬は、厳しい上司・矢切穂乃花と不倫関係を持ってしまいます。しかし、物語はここで終わらず、穂乃花の娘である無垢な美少女・蒼との出会いが佑馬の心をさらに揺さぶります。背徳感に苛まれながらも、蒼との交流が彼に甘酸っぱい青春のトキメキを呼び起こし、現実と理想の間で揺れ動く様子が描かれます。
本作の魅力は、エロティックな要素とミステリアスな展開が巧妙に融合している点です。大人しい顔をした主人公が、3人の女性との関係でどのように感情を変化させ、どんな結末を迎えるのか、読者を引き込むこと間違いなしです。背徳感と理想の恋の狭間で揺れ動く主人公の心理描写がリアルで、共感を呼びます。大人の恋愛の複雑さと、禁断の愛に溺れる危うさを楽しむことができる一作です。
サレタガワのブルー (セモトちか)
漫画「サレタガワのブルー」は、セモトちかによる鮮烈なストーリーテリングと美しいフルカラーのビジュアルが特徴の作品です。物語は、高収入のグラフィックデザイナーであり、家事も完璧にこなす田川暢が主人公。彼は一途に愛する妻・藍子のために尽くす完璧な夫ですが、藍子の不倫が発覚し、幸せだったはずの結婚生活が一転して泥沼化していきます。暢の葛藤と痛み、そして復讐への決意がリアルに描かれており、読者は彼の心情に深く共感することでしょう。藍子の悪女ぶりと暢の苦悩が対比されることで、物語は一層の緊張感を持ちます。また、暢と不倫相手の妻・梢が協力して離婚に向けて動き出す展開も見逃せません。読めば必ず「不倫したくなくなる」ほどのインパクトを持つこの作品は、ドラマ化もされ、多くの読者に支持されています。
異世界不倫~魔王討伐から十年、妻とはレスの元勇者と、夫を亡くした女戦士~ (大井昌和,いのまる)
漫画「異世界不倫~魔王討伐から十年、妻とはレスの元勇者と、夫を亡くした女戦士~」は、異世界転生と不倫という異色のテーマを巧みに融合させた作品です。主人公・島原勇太は、ブラック企業での過酷な日々から一転、異世界で勇者として魔王を討伐し、姫と結婚します。しかし、十年後の彼はセックスレスの妻との関係に悩み、軍務大臣として退屈な日常を送っています。そんな中、かつての仲間である女戦士・リュカと再会し、秘めた想いが再燃します。
本作の魅力は、王道異世界ファンタジーと背徳感溢れる不倫の要素が絶妙に絡み合っている点です。青年マンガらしいギリギリのエロ表現も、物語の雰囲気とマッチしており、読者を引き込む力があります。さらに、勇者としての無双チート能力を、リュカとの関係に使ってしまうというコメディ要素も加わり、読み応えは抜群です。
主人公が本妻とのレス状態に悩む一方で、リュカとの禁断の恋がどんどん盛り上がっていく様子は、読者をハラハラさせること間違いなしです。二人の関係がどのように進展し、最終的にどんな結末を迎えるのか、一度読み始めたら止まらなくなること必至です。
シジュウカラ (坂井恵理)
漫画『シジュウカラ』は、アラフォー主婦で売れない漫画家の主人公・綿貫忍が、過去の作品が電子書籍でヒットしたことをきっかけに新作を執筆する物語です。忍は家庭と仕事の両立に悩みながらも、22歳の青年アシスタント・千秋との出会いを通じて、新たな夢と希望を見出します。
この作品のおすすめポイントは、まず忍のリアルな生活描写です。モラハラ夫との関係や家事育児の重圧、そして夢を諦めかけていた忍の心情が丁寧に描かれており、同年代の女性読者には共感を呼ぶことでしょう。また、千秋との関係を通じて、忍が再び夢に向かって奮闘する姿が感動的です。
さらに、坂井恵理の繊細な絵柄とストーリーテリングが魅力的で、読者を引き込む力があります。恋と仕事、家庭と夢の間で揺れ動く忍の姿は、誰もが一度は経験する葛藤を描いており、読後には心に残るメッセージが感じられます。『シジュウカラ』は、夢を追い続けることの大切さや、人生の再スタートを応援してくれる一作です。
Spotted Flower (木尾士目)
『Spotted Flower』は、オタクな「夫」と非オタクな「妻」の日常を描いたラブコメディです。妊娠中の妻が夫をその気にさせようと奮闘する姿が微笑ましく、またリアルな夫婦関係の描写が共感を呼びます。特に、妻がコスプレを試みるシーンや、夫の煮え切らない態度に対する妻の反応がユーモラスで楽しいです。さらに、『げんしけん』のパラレルワールドとしての要素もあり、既存のファンには懐かしさと新鮮さを同時に味わえる作品です。木尾士目の細やかなキャラクター描写とリアルな心理描写が光る本作は、オタク文化に興味がある方や、夫婦関係をテーマにした作品が好きな方におすすめです。
ホリデイラブ ~夫婦間恋愛~ (こやまゆかり,草壁エリザ)
漫画「ホリデイラブ ~夫婦間恋愛~」は、30歳のネイリスト主婦・高森杏寿が主人公。単身赴任中の夫・純平と娘・七香とともに平穏な日々を送っていた彼女の生活が、ある日突然の一本の電話で激変します。電話の主は、純平が自分の妻・里奈と浮気していると告げ、杏寿の幸せな日常が崩れ始めます。
この作品のおすすめポイントは、日常のさりげない幸せが、夫婦間のちょっとした行動や誤解によって崩れていく過程がリアルに描かれている点です。美しい絵柄とは対照的に、人間の醜いエゴや裏切りが生々しく描写されており、読者はそのギャップに引き込まれます。また、夫婦の関係や家族の大切さについて深く考えさせられる内容であり、主人公の立場に自分を重ねることで、より一層感情移入がしやすい作品です。原作はこやまゆかり、漫画は草壁エリザが手掛け、WEBコミック配信サイト『マンガボックス』で連載され、全8巻で完結しています。テレビドラマ化もされ、多くの読者に愛された良作です。
リセット~不倫の代償~ (ロドリゲス井之介,成田マナブ)
漫画「リセット~不倫の代償~」は、真面目なサラリーマン・秋山が、偶然出会った美しい女性・恵梨菜との再会をきっかけに、平凡な日常が一変する物語です。秋山は妻子持ちで、課長昇進を目前に控える一方、恵梨菜の誘惑に抗えず不倫関係に陥ります。作画を担当する成田マナブの繊細でリアルな絵柄は、登場する女性キャラクターたちの美しさと艶めかしさを見事に表現しており、読者をドキドキさせます。
物語はスリリングな展開が続き、秋山が次第に非日常の充実感に浸る様子が描かれています。その一方で、恵梨菜の本心や彼女の計画の全貌が徐々に明らかになり、読者はページをめくる手が止まらなくなることでしょう。ロドリゲス井之介の巧みなストーリーテリングと、成田マナブの魅力的な作画が融合した本作は、不倫の代償というテーマを通じて、読者の心を揺さぶる一作です。ぜひ手に取って、その緊張感と魅力を味わってみてください。
不倫食堂 (山口譲司)
漫画「不倫食堂」は、山口譲司が描く異色のグルメエロコメディです。主人公の山寺隆一は、出張先でその土地の名物料理を堪能することを楽しみにしている企業の営業マン。しかし、彼の趣味は料理だけに留まらず、出会った人妻との情事も楽しむという二重の趣味を持っています。作中では、実在する名店が登場し、リアルな料理描写が魅力の一つです。特に料理の描写は非常にリアルで、読者はまるでその場で食べているかのような臨場感を味わえます。また、一話完結形式で読みやすく、各話ごとに異なる人妻とのエピソードが展開されるため、飽きることなく楽しめます。エロティックな要素と美味しい料理が絶妙にミックスされたこの作品は、グルメ漫画としてもエロコメディとしても楽しめる、一読で二度美味しい作品です。
つまり不倫なんてする奴は
漫画「つまり不倫なんてする奴は」は、探偵事務所で働く主人公・コウが、不倫を嫌悪しながらも初恋相手のクミと再会したことで自分の気持ちと葛藤する姿を描いています。コウは職業柄、不倫現場を数多く見てきたため、不倫に対して強い嫌悪感を持っています。しかし、隣室に引っ越してきたクミの存在が彼の心を揺さぶり、薄い壁越しに聞こえるクミの喘ぎ声に思わず興奮してしまうという展開が、読者を引き込む要素となっています。
おすすめポイントとして、まず、コウが不倫を嫌う一方で自分自身もその誘惑に抗えないという内面の葛藤がリアルに描かれている点が挙げられます。この心理描写が非常に丁寧で、読者も自分ならどうするかと考えさせられることでしょう。また、全3巻で完結しているため、ストーリーがコンパクトにまとまっており、続きが気になって一気に読み進めてしまうこと間違いなしです。
さらに、フルカラーで描かれたエッチなシーンも多く、特に男性読者にとっては視覚的にも楽しめる内容となっています。ノレソレの他作品と同様に、緊張感とエロティシズムが絶妙に交錯する作品であり、飽きることなく最後まで楽しめることでしょう。
不倫島 (真中みのり,高山としのり)
漫画「不倫島」は、真中みのりが原作、高山としのりが作画を担当する、夫婦間の愛と信頼を揺さぶるサバイバル・リアリティショーを描いた作品です。新婚の岡田兼次郎と華が参加するこのショーは、賞金10億円を目指して無人島でサバイバルを繰り広げるもの。しかし、到着した島で明かされた追加ルールは、他のパートナーと不倫をほのめかすものでした。この設定が登場人物たちの心の葛藤と複雑な人間関係を巧みに描き出し、読者を引き込む要素となっています。
おすすめポイントは、運営側が仕掛ける「他のパートナーを奪えば追加で1億円」という誘惑に対する登場人物たちの反応です。信じたいけど裏切りもしてみたいという矛盾した感情が細やかに描かれ、読む者をハラハラドキドキさせます。愛と裏切りの狭間で登場人物たちがどのような選択をするのか、夫婦の絆が試される展開が見どころです。全3巻で完結しているため、一気に読める点も魅力です。愛憎渦巻く謎多き恋愛サバイバルをぜひ楽しんでください。
私はシャドウ (粕谷紀子)
漫画「私はシャドウ」は、専業主婦・浅葱芹菜の成長と変化を描いた感動的な物語です。芹菜は夫・武文に尽くすことを生きがいにしていましたが、夫から「気持ち悪い」と突き放され、深く傷つきます。そんな彼女が私立探偵・宇尾陣内のもとで働くことをきっかけに、自分自身を見つめ直し、成長していく姿が描かれています。
おすすめポイントは、まず芹菜の健気さと尽くしっぷりが非常に共感を呼ぶ点です。彼女の一途な愛情に対する夫の冷たい態度に違和感を覚えつつも、読者は芹菜のことが心配でついついページをめくってしまいます。また、探偵業を通じて世間知らずだった芹菜が少しずつ自立し、強くなっていく過程が感動的で、読者に勇気と希望を与えます。
さらに、物語は単なるラブストーリーに留まらず、自己発見と成長のドラマとしても楽しめます。芹菜が新しい環境で出会う人々や経験を通じて、自分自身の価値を見つけ、人生を切り開いていく姿は必見です。全6巻というコンパクトなボリュームも、気軽に手に取りやすい点です。
ただ離婚してないだけ (本田優貴)
漫画「ただ離婚してないだけ」は、本田優貴が描く衝撃的なサスペンス作品です。結婚7年目を迎えた柿野正隆と雪映の夫婦は、過去の流産をきっかけに関係が冷え切り、正隆は新聞配達員の萌と不倫関係に陥ります。そんな中、萌の妊娠や雪映の糾弾により、正隆は萌との関係を清算し、夫婦関係を改善しようとします。しかし、萌は精神的に追い詰められ、ついには刃物を持って二人に襲いかかります。正隆と雪映は必死の抵抗の末、萌を殺害してしまい、その後の隠蔽工作や新たな困難に直面することになります。
おすすめポイントは、冷え切った夫婦関係が不倫や殺人という極限状況を通じて再構築される様子が緻密に描かれている点です。ハラハラドキドキの展開が続き、一度読み始めると一気に引き込まれること間違いありません。夫婦の運命がどのように変わっていくのか、その結末に注目せずにはいられないでしょう。さらに、ドラマ化もされたことで、映像でもその緊張感を楽しむことができます。
ふれなばおちん (小田ゆうあ)
漫画「ふれなばおちん」は、小田ゆうあによる全11巻の作品で、集英社『office YOU』で連載されました。主人公・上条夏は、家庭を最優先に考え、自己犠牲をいとわない母親ですが、夫からの頼みで隣に引っ越してきた佐伯という男性との出会いが、彼女の生活を一変させます。夫の意図を知りつつも、夏は次第に佐伯に惹かれていきます。
この作品のおすすめポイントは、家庭のために自分を犠牲にしてきた女性が、再び「女」としての自分を見つめ直す過程がリアルに描かれている点です。夏の姿は、結婚や育児に奔走し、自分を見失いがちな多くの女性に共感を呼びます。家族のために生きることが幸せだと思っていた夏が、娘の一言をきっかけに「母」や「妻」だけでなく、一人の「女」としての自分を再発見する姿は、読者に深い感動を与えます。日常の中での小さな変化や葛藤が丁寧に描かれており、自分自身を見つめ直すきっかけを与えてくれる作品です。
18歳、新妻、不倫します。 (わたなべ志穂)
漫画「18歳、新妻、不倫します。」は、わたなべ志穂が手掛ける溺愛系ラブコメ作品です。主人公の三条明花は、大富豪の令嬢として高校卒業と同時にお見合い結婚を強いられそうになりますが、自分の恋愛を求めてボディガードの煌と偽装結婚を決意。しかし、煌から「ずっと好きだった」と告白され、「恋をするなら俺にしろ」と迫られることで、明花の心は揺れ動きます。
この作品のおすすめポイントは、タイトルに「不倫」とあるものの、実際には一途な愛情が描かれている点です。煌のように主人公を一途に愛する完璧な男性の存在が、読者にとって非常に魅力的です。特に、強くて頼りがいがあり、主人公を理解してくれる煌のSっ気たっぷりな態度は、多くの女性読者の心を鷲掴みにします。俺様系のキャラクターが好きな方には特におすすめです。
また、明花と煌の「お嬢様とボディガード」という関係性がどのように変化していくのか、その過程が非常に興味深く描かれており、読者を引き込む要素となっています。煌の真剣な愛情と、明花の決意がどのように交錯していくのか、ぜひ一読してみてください。
上司は不倫に含まれますか? (皐月にこ)
漫画「上司は不倫に含まれますか?」は、夫とのセックスレスに悩む中堅下着メーカー勤務の雨宮萌が主人公です。彼女の上司である篠崎との関係が、普通の同僚以上に微妙で危険な領域に足を踏み入れる様子が描かれています。篠崎は新作下着の試着を頼む際、萌の身体に触れてくるため、彼女はドキドキしてしまいます。現実ではありえないシチュエーションですが、萌の心の揺れ動きがリアルに描かれており、読者も共感しやすいです。
この作品のおすすめポイントは、萌と篠崎の微妙な関係性です。上司と部下という立場でありながら、萌の心を揺さぶる篠崎の思わせぶりな態度は、読者を惹きつけます。また、夫とのセックスレスという現代のリアルな問題をテーマにしており、共感を呼ぶ部分も多いです。萌が篠崎との関係でどのように変わっていくのか、ちょっと危ない恋の行方を見守る楽しさがあります。全24巻で完結しているため、一気読みもおすすめです。
サレ妻の復讐~魔性の刺青~ (伊吹芹,純友良幸)
漫画「サレ妻の復讐~魔性の刺青~」は、義母の介護を5年間続けた香蓮が、義母の死後に夫の浮気を知り、自暴自棄になるところから物語が始まります。香蓮は飛び降り自殺を図りますが、彫師の柊哉に助けられ、彼との出会いを通じて自分を取り戻していく姿が描かれます。
この作品のおすすめポイントは、何と言っても香蓮の変貌と成長です。介護に疲れ果て、夫に裏切られた香蓮が、柊哉の助けを借りて本来の美しさと自信を取り戻していく過程は感動的です。また、柊哉の「旦那を地獄に堕としてやれよ…どうせ死ぬならその前に」という言葉には、彼の真っ直ぐな性格と香蓮への深い共感が感じられます。二人の関係がどのように発展していくのか、そして香蓮が夫にどのような復讐を果たすのか、読者を引き込む要素が満載です。
さらに、伊吹芹の原作と純友良幸の美しい作画が融合し、感情豊かなキャラクターたちが生き生きと描かれています。心に響くストーリー展開と緻密な描写が魅力の本作は、復讐劇と再生の物語を楽しみたい読者にとって必見の一冊です。
ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~ (丘上あい)
漫画「ギルティ ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~」は、家庭と友情の裏切りを描いたサスペンスドラマです。主人公・爽は、広告代理店に勤める夫・一真と結婚して10年目。子供が欲しいという思いを抱えつつも、夫の拒絶に直面します。心の支えとなっている年下の友人・瑠衣に相談する爽ですが、実は瑠衣と一真が関係を持っていることが発覚します。この驚愕の展開は、読者を一気に引き込む力があります。
本作のおすすめポイントは、予測不可能なストーリー展開と登場人物たちの複雑な心理描写です。友人だと思っていた相手が裏切り者であるという設定は、読者に強烈なインパクトを与えます。さらに、爽がどのようにしてこの困難を乗り越えるのか、その過程に引き込まれること間違いなしです。サスペンス要素がふんだんに盛り込まれ、ページをめくる手が止まらなくなることでしょう。刺激的な展開を求める方にぜひおすすめの作品です。
限界夫婦 (きづき あきら,サトウ ナンキ)
漫画『限界夫婦』は、きづきあきら+サトウナンキによるリアルな夫婦問題を描いた作品です。主人公の桜は、家事負担に悩み、夫との関係も冷え切っている中で、隣に引っ越してきた専業主夫の男性に心惹かれます。物語は、表向きは幸せそうに見える家庭の裏側に潜むセックスレスや家事分担の不平等など、現代の夫婦が抱える問題をリアルに描き出しています。
おすすめポイントは、非常にリアルな夫婦生活の描写です。桜が抱える悩みや不満は、多くの読者に共感を呼び、まるで自分のことのように感じるでしょう。特に、家事や子育ての分担が不平等であることに悩む読者には、桜の心情が痛いほど伝わるはずです。また、隣の専業主夫の登場により、桜がどのように変わっていくのか、そしてその選択が彼女の家庭にどのような影響を与えるのか、目が離せない展開が続きます。
この作品は、夫婦生活の現実を直視し、限界に達した関係をどう乗り越えるかを考えさせられる一冊です。結婚や家族について改めて考えさせられる深い内容となっており、ぜひ一読をおすすめします。
人妻転落 (美咲りょう)
漫画「人妻転落」は、美咲りょうが描くリアルでスリリングな人妻の物語です。主人公・紗希が結婚3年目にして夫・貴之の浮気を目撃し、そこから始まる復讐劇が描かれています。紗希は離婚を求める貴之に対し、1年だけ一緒にいてほしいとお願いし、その裏には深い計画が隠されています。
この作品のおすすめポイントは、何と言ってもその緻密なプロットと予想外の展開です。紗希の復讐がどのように進行していくのか、読者をハラハラさせながらも最後にはスカッとさせる結末が待っています。短編でありながらも濃密なストーリー展開で、テンポよく読み進められる点も魅力です。
また、現代の妻たちが直面する問題をリアルに描いているため、共感できる読者も多いでしょう。「女を怒らせると怖い」という教訓を含んだこの作品は、浮気疑惑のあるパートナーに読んでもらうのも一つの手かもしれません。電子版で大ヒットしている理由も納得のクオリティで、短編ながらも満足感の高い一冊です。